第2回ARG制作者ミーティングレポート

2月4日に中野坂上にある元気株式会社のミーティングルームで、元気さん主催の「第2回ARG制作者ミーティング」が開催されました。参加してきましたので簡単なレポートをお伝えします。

ARG制作者ミーティングは、ARGに興味がある人が集まってARGについて話し合いましょう、というミーティングで、今回が2回目。20名強の参加者が集まりました。

最初に元気さんが普段プレゼンで使っているというミニARGを実施。上記の写真は、発見した謎をホワイトボードに貼って、みんなで悩んでいる様子です。30〜40分ほどかかりましたが、無事に解決。ARGの実体験を通じて、身体を動かしての捜索や、協力しての謎解きなど、ARGのエッセンスを共有しました。

続いて、元気の澤田さんの講演と、ライトニングトーク。ライトニングトークは、一人5分間の持ち時間で、プレゼンを行うというものです。

How to invent an alternate reality（ARGの作り方） 元気株式会社　澤田典宏さん

ARGクリエイターのジェイン・マクゴニガルさんがSlideshareで公開している How to invent an alternate reality というスライドを日本語に翻訳しての紹介でした。

ARGの定義として anywhere, anytime に show up できることを最重要点として挙げていることや、制作する時は最初にネタを「動詞」で考えること、必ず公開する日付を決めておくこと、ゲームに招待する人をイメージして彼らが遊びたいと思うものになっているか考えること、など、実体験に基づいた興味深い内容が盛りだくさんのスライドです。

特に重要な4つの点として、以下のものが挙げられています。今すべきことをプレイヤーが正確に理解できるようにすること。プレイヤーが自分の秘められた才能を発揮する機会を作ること。"super-social" にすること（共同作業をリアルタイムで行わせる・さらには現実の場所で）。プレイヤーたちを真の意味でゲームの主役とすること（みんな、超スゴい！）。

本当に語るネタに尽きないスライドです。せっかくの日本語訳ですので、許可を取った上で公開して下さらないか、期待しています。

新規アトラクションのお知らせ　株式会社エイデック　田中宏明さん

新規に始まる宝探しアトラクションのご紹介でした。正式にプレスリリースが出ましたら、ARG情報局でも改めてご紹介させていただく予定です。

5分でわかる『るくる島黄金伝説』　隊長檸檬さん

昨年の夏に四国で行われた「るくる島黄金伝説」のご紹介です。アートという文脈で高齢化が進む島を元気づけようとしたところ、偶然ARGに近いアプローチとなった、という興味深い事例でした。参加者からARGのことを教えてもらったとのことです。

るくる島での成功を受け、また今年もいろいろと計画しているとのことで、目が離せません。島でのイベント実施後にどのような展開をしていったのかについては、「るくる島黄金伝説」のその後 - Art.jpn.ch[アート・ジェイピーエヌ・シーエイチ]もご参照ください。

ARGの施行に関する提案　　参会　田中宏幸さん

まさにライトニングトーク、という素晴らしい内容でした。我々にはARG条例が必要だ！という熱弁でしたが、詳しくは参加者に直接お聞き下さい。

BUBBLEGUM の新展開の話はまったくなかったということだけ、ご報告いたします。

ARGでのARアプリ活用提案　レイフロンティア株式会社　田村建士さん

元気ARGでも使用されたLiveScoparやララコレなど、AR（拡張現実）アプリの制作を専門にしている立場からの、最近の拡張現実の事例紹介でした。発表された内容はAR（拡張現実）活用事例 まとめ - NAVER まとめにもまとめられています。AR技術の応用に興味がある方はぜひご覧ください。

ARG などのイベントで使いやすいような AR アプリのソリューションは作れないだろうかと模索されているご様子でした。もしも、イベントでAR技術を利用したいと検討されている方がいらっしゃいましたら、レイ・フロンティアさんへご相談してみるとよいかもしれません。

フリーディスカッション

残りの時間で、参加者内での自由討論が行われました。20名強という人数だったこともあり、和気藹々とした雰囲気で、どうすれば消極的な街の人々の協力を得られるだろうか、とか、お金はどうしよう、といった生々しい話が繰り広げられました。和気藹々・・・？


元気さんでは今後も引き続きARG制作者ミーティングを続けていくようですので、ARGの特に制作に興味のある方は、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか。


参加者の皆さまへの追伸：マックの空袋を置き忘れていってしまい、ほんとうにご迷惑をおかけいたしました……。

関連リンク
【2月4日】第2回ARG制作者ミーティング : ATND