2012年10月24日

映画『悪の教典』公開記念「リアル悪の教典ゲーム」11月3日より開催


11月10日公開の映画『悪の教典』とタイアップした謎解きイベント「リアル悪の教典ゲーム」が11月3日〜25日まで、川崎の「ラ チッタデッラ」で開催されます。イベント制作は「推理カフェ NAZEDA」などを制作した WonderQ さん。

「ラ チッタデッラ」では、学園祭をテーマにした体験型謎解きイベント『恐怖の頭脳改革』が開催されていた。だが、その会場には、ひとりのサイコキラーが潜んでいたのだ。犯人に拉致された友人の救出を訴える学生。次の瞬間、暗闇と化した室内に頭蓋を砕く鈍い音が響き渡った。あなたは、サイコキラーの計略をくぐり抜け、生きのびることができるだろうか…

謎解きイベントは、「ラ チッタデッラ」内を回遊する街歩き型の「恐怖の頭脳改革 - 街伝」(参加費1000円)と、特設会場内で行われる「恐怖の頭脳改革」(参加費前売り2800円)の2段階の開催となります。

ただ、それだけではARG情報局が独立記事でお届けする理由にはなりません。Twitter アカウント @shinkougakuin が「この映像には謎が隠されている。もし、あなたが深淵を覗きこんでみたいと思うならば、その謎を見つけて欲しい。なにもかもが混沌とした夢であれば良いのに……。」とつぶやいており、ここからARG的な展開が始まっているようなのです。

問題の映像はこちら:

映像中に URL が挿入されており、その URL に行くと、ウサギの絵が描かれた怪しいブログに飛びます。ここがどうやらラビットホールになっており、ここから ARG 的な展開が始まりそうなのですが、現在、リンクの中にある裏ページへ入るパスワードが分からずに苦戦している状況です。

興味のある方は、ぜひ裏ページのパスワード突破を試みて、その先にあるものを見つけてみてください。

ラビットホールページのフッタには、WonderQ さんに加え、ARG制作チームのチームだいたいの名が並んでいます。

関連リンク
リアル悪の教典ゲーム
WonderQ
チームだいたい
Pink らびっと(ラビットホールページ)

10月のニュースまとめ

SIG-ARG4の準備をしている間にすっかりと記事にしないといけないニュースが溜まってしまっていました。一気にどどんとお知らせします。

ヒミツキチオブスクラップ、レンタル開始

旧聞になりますが、アジトオブスクラップ店長ブログによると、「ヒミツキチオブスクラップ」の他の体験型イベント実施団体への貸出を始めるそうです。「ヒミツキチオブスクラップ」はSCRAPさんが原宿に持っている、100〜200名ほど入る常設イベントスペースです。「原宿の新たな実験室として次から次へとさまざまなエンターテイメントを世の中に送り出していきたい」とのことで、初期レンタル代はかからず、売り上げの50%をシェアするというモデルだそうです。企画合否の判断基準は「面白そうなもの、新しそうなもの、楽しそうなもの」。面白そうな企画をお持ちの方は、企画応募をしてみてはいかがでしょうか。

何味かわかるかな? からあげクン?味 ~怪盗シモーノからの挑戦状~

ローソンのキャンペーン「何味かわかるかな? からあげクン?味 ~怪盗シモーノからの挑戦状~」が10月29日まで開催中です。怪盗シモーノ(声優の下野紘氏)によるヒント動画の他、からあげクン?味のパッケージ、公式ブログ、さらには最北端と最南端の店舗の店内放送などでヒントが出されています。Twitterと連動した専用応募フォームから答を応募すると、3000円のプリペイドカード他の賞品が当たります。

アイドルライブ×体感型ゲーム アイドルワンダーランド2012

アイドル×体感型ゲーム アイドルワンダーランド2012というイベントが10月27,28日、11月3,4日に東京ドームシティのシアターGロッソで開催されます。時間中に園内に配置されている謎やミニゲームを全て解くと特典がもらえ、その後、アイドルのライブがある、というもの。SCRAPさんのリアル出逢いゲームを彷彿とさせる構成でドキドキしますが、どんなイベントになるのでしょうか。ゲーム制作はPKシアターさん。

WOWOW IINE MYSTERY「監督Xの異常なビデオ」

WOWOW と SCRAP のコラボキャンペーン『WOWOW IINE MYSTERY「監督Xの異常なビデオ」』が実施中です。10月18日から3週にわたり毎週木曜日に新しい謎が公開され、最終的に11月2日にWOWOWで放送される「WOWOW史上最大の謎」に挑戦する、というもの。現在、1週目が公開されていますが、フラッシュモブの動画の中の不自然な点を見つけ出して答えるというもので、普段の謎解きとは一風違った映像を使った問題となっています。

若桜町ミステリーウォーキング~消えた金田一少年を追え!!~

鳥取県で開催中の「国際まんが博」の共催イベントとして、11月3, 4日に「若桜町ミステリーウォーキング~消えた金田一少年を追え!!~」というイベントが開催されます。金田一少年とのコラボイベントで、鳥取県若桜町で事件調査中に失踪した金田一少年を捜してほしい、というもの。なんと、鳥取県知事の平井氏からの捜査依頼動画も公開されています。山間の自然豊かな静かな町・若桜町で、町を歩きながら謎を解いてみませんか? 参加費無料です。

2012年10月15日

SIG-ARG4講演内容ぷち紹介「劇場版BLOOD-C The Last Dark ARG 『SIRRUT.NET』」


いよいよ今週土曜日に迫ったSIG-ARG第4回セミナーで、事例紹介をいただく3件につきまして、予習としてプチ事例紹介させていただきます。最後に取り上げるのは「劇場版 BLOOD-C The Last Dark ARG 『SIRRUT.NET』」です。

Production I.G 制作のアニメ映画である劇場版『BLOOD-C The Last Dark』のプロモーション施策の一つとして行われたこの ARG は、下図のような構造となっていました(プレスリリースより;クリックで拡大)。


まず、映画の予告篇に埋め込まれたURLがラビットホールとなり、怪しげな人員募集ページに誘導されます。


ここでは、台本を元に全く別の人物になりきる「ロールプレイングの実験」への参加者を募集していますが、これは作中設定に則ったダミーの募集となっています。ここに試しにメールアドレスを入れてみると、突然サーラットという組織からメールが届き、このロールプレイングの実験は悪徳企業セブンスヘブンの悪事の一つであったことが告げられ、セブンスヘブンを倒す手伝いをしてほしいと頼まれます。

そのメールから辿り着いた SIRRUT.NET は、トップページには検索窓が一つあるだけのシンプルなサイト。ここに様々な場所で手に入れた情報コードを入力すると、対応する情報ページに飛ぶことができる、という仕掛けでした。


新しい情報コードは、他の情報ページが更新されていくと手に入った他、映画の様々なプロモーション施策に混ざり込む形で提供されました。そのようにして、徐々に情報が展開されていき、映画の背景設定が徐々に語られていくというスタイルになっていました。

また、もう一つユニークな施策として、スマートフォンからプレイ可能な Web アプリ型のゲーム「SIRRUT HACKING CLOUD」が無料公開されました。参加者が劇中の組織「サーラット」の一員として、敵対している企業「セブンスヘブン」や関連組織に対してハッキングを行うという設定で、ミッションをクリアする度に SIRRUT.NET の情報コードがオープンとなり、『BLOOD-C』の世界観に沿った情報が展開していきました。

このARGの特徴に、いわゆるナゾ(パズル)が一切登場しない点があります。様々な機会にひっそりと明らかにされていく情報コードを発見したり、SIRRUT HACKING CLOUD でのハッキングミッションをクリアすることによって情報コードを得ることで、ゲームが進展していくという構造は、独特のものでした。

SIG-ARG第4回セミナーでは、この ARG の設計のコンセプトや、実際に実施しての参加者の反応などについて話を伺えるのではないかと期待しております。

セミナーについて詳しくは、SIG-ARG 第4回セミナー「体験型企画の参加者層を拡げるための10の方法」の紹介記事 をご確認ください。ご来場をお待ちしております。

関連リンク
ARG情報局: 10月20日 SIG-ARG 第4回セミナー「体験型企画の参加者層を拡げるための10の方法」開催
ARG情報局: 『劇場版 BLOOD-C The Last Dark』ARG 開始
SIRRUT.NET
Sirrut Hacking Cloud
劇場版『BLOOD-C The Last Dark』公式サイト

SIG-ARG4講演内容ぷち紹介「果汁グミ メグミとタイヨウ」


いよいよ今週土曜日に迫ったSIG-ARG第4回セミナーで、事例紹介をいただく3件につきまして、予習としてプチ事例紹介させていただきます。今回取り上げさせていただくのは「果汁グミ メグミとタイヨウ」です。

「メグミとタイヨウ」は、果汁100・着色料不使用の自然派グミである明治の果汁グミを、若者に向けて訴求するための Twitter を利用した双方向キャンペーンで、「Tweet Love Story」「Tweet Mystery - 消えたサファイアロマンの謎」「Tweet Fantasy - タイムラインワールド」の全3部作となっています。

プロモーションとしての成果も素晴らしく、IとIIを実施した後には果汁グミの売り上げが約150%の増加。第65回電通広告賞のインターネット広告部門を獲りました

3部作とも変わらないのは、純朴な主人公タイヨウ (@gummi_taiyo)くんと、その恋人メグミ (@gummi_megumi) の2つの Twitter アカウントがあり、タイヨウくんはフォロワーからのメンションに反応し、メグミは一切反応しない、という構造です。Tweet Love Story で1万人以上からの反応を得たのち、Tweet Mystery, Tweet Fantasy と同じアカウントでの展開を続けて、最終的には2万人近いフォロワーを得ています。

また、マッドハウス制作の TV CM アニメーションも特徴で、毎回、TV CM で始まり、Twitter で進行した後、最後に Web 限定のエンディングムービーでエンディングという構成となっています。

「メグミとタイヨウ」は、現実世界こそ使っていないものの、TV CM+Twitterというトランスメディア構成で、参加者と登場人物のコミュニケーションやリアルタイムのストーリーテリングという観点から見ても、非常に ARG 的な体験型企画となっていました。3部作それぞれについて、ARG情報局でも取り上げてきましたので、さらに詳しいことは過去のメグミとタイヨウ関連記事をご参照ください。

Tweet Love Story


記念すべき1作目。どのようなお話だったのかは、Tweet Love Story 公式サイトに置いてあるダイジェストムービーを見ていただくのが分かりやすいかと思います。

メインストーリーは、ぶどう園で働くタイヨウくんが、東京に出てきて働いている幼なじみのメグミに想いを伝える、というシンプルなもの。しかし、メグミは勤務先の店長に憧れており、タイヨウくんは一緒に働いている年上のミドリさんから想いを寄せられている、という人間関係と、なによりすぐに悩み始める草食系なタイヨウくんの性格付けによって、フォロワーの皆でタイヨウくんをあの手この手で励まし、尻を叩いていくという展開となりました。

タイヨウとメグミの全つぶやきは メグミとタイヨウ Tweet Love Story - Togetter にまとまっています。タイヨウくんがフォロワーと頻繁にコミュニケーションをしており、フォロワーがタイヨウくんに本気でアドバイスしている様子が分かるかと思います。

最後、メグミがタイヨウの Twitter アカウントを発見、そのツイートを読んだ後に、タイヨウの想いを受け入れたことをメグミがタイヨウをフォローするという形で表現したクライマックスには、タイヨウ応援団の皆でホッとしたものでした。

Tweet Mystery - 消えたサファイアロマンの謎


2作目は、1作目から一転、謎解きを中心とした展開となりました。公式サイトの「スペシャル予告ムービー」と「スペシャルムービー(エンディング)」を見ていただくと概要が分かるかと思います。

タイヨウのおじいちゃんが大切に育てていた新種のぶどう「サファイアロマン」の苗木が盗まれた。誰が、何故盗んだのか!?というストーリー。

SCRAP が監修した本格的な謎が次々と出題され、それを解くことで、サファイアロマンに隠された過去と現在の物語が展開していきます。

タイヨウとメグミの全つぶやきは メグミとタイヨウII Tweet Mystery - Togetter にまとまっています。今作から登場するアオイくんが、見事なツンデレだと一部で話題になったとかならなかったとか。

なお、タイヨウくんが直面する謎をみんなで解くという構成だったため、解くのが早い人が早々にタイヨウに答を知らせるものの、全体の進行調整のためタイヨウくんがひたすらスルーし続けるという展開が多発。答がはっきり出てしまう謎を全体プレイで扱う難しさが浮き彫りとなった側面もありました。参加者は早々にそういうものだと理解し、なんとなく受け入れていたようです。そのカオスでエネルギーに満ちあふれた様子は、ある日の全メンションをまとめた メグミとタイヨウII Tweet Mystery 3/3 メンションまとめ - Togetter で垣間見ることができます。

Tweet Fantasy - タイムラインワールド


3作目も1作目・2作目とまるで異なるテイストで、今度はファンタジー展開となりました。公式サイトで「限定60秒TV CM(オープニング)」と「エンディングムービー」が公開されています。

ある日、メグミが眠ったまま目覚めなくなってしまい、タイヨウくんが原因を探ったところ、メグミの意識がタイムラインワールドという異世界に囚われていることが分かります。メグミを助けるため、タイヨウくんは単身、異世界に意識をダイブさせます。

物語設定の違いもさておき、今作の特徴は、参加方法が恋愛相談や謎解きとは打って変わり、「@gummi_taiyo タイヨウに水鉄砲」などのように、タイヨウに渡したいものをつぶやくと、そのつぶやきが異世界で実体化するというものになったことでした。

つぶやきミッションの進行状況がわかる専用サイトも用意され、そこでボタンを押すことで自動でつぶやくことも可能になっていました。以下、水鉄砲ミッション時の進行に応じた画面の変化の例です。右のゲージが溜まっていくにつれ、徐々にタイヨウくんの手に水鉄砲が形作られていきます。


そして、何より特筆すべきは、その最初のミッションの始まり方でした。Twitter では先行して物語が始まっていたのですが、タイヨウが異世界に飛び、最初の難関にぶち当たったそのタイミングで、限定60秒TV CMが1回だけ放送され、Twitter と CM 両方で同時に、最初のミッション「タイヨウに橋」を全国に依頼したのです。当時の Twitter の様子は メグミとタイヨウIII Tweet Fantasy イベント1「タイヨウに橋」 - Togetter にまとめていますが、CM放送後の30分間で約1万回の tweet が行われており、たいへんな盛り上がりとなりました。

60秒CMを限られた回数だけ流すというのは前作でも行っていました。しかし、60秒CMを1回だけの放送で抑え、回数が1回に絞られているからこそ、ソーシャルネットワーク上で莫大な反応を引き起こす、という仕掛けは、この企画が唯一無二だったのではないかと思います。物語を丁寧に説明し、タイヨウくんを助けるために、あなたにこのアクションをして欲しいのだ、と具体的に呼びかけるCMは説得力があり、60秒という尺の利点を大いに活かしたものでした。

Tweet Fantasy でのタイヨウとメグミの全つぶやきは、メグミとタイヨウIII Tweet Fantasy (その1) - TogetterメグミとタイヨウIII Tweet Fantasy (その2) - Togetter にまとめています。


このように、全3作で、基盤となる Twitter の構造は引き継ぎつつも、参加者の参加方法を様々に変えてきているのが「メグミとタイヨウ」のたいへんユニークな点です。そもそも体験型企画で、同じ Twitter アカウントを引き継いだ連作を実施した前例もほとんど記憶にありません。

ストーリーテリングを重視し、キャラクターを大事にした体験型企画で、しかもこれだけ様々な試みをしているということで、それぞれのアプローチでの参加者の反応の違いなど、興味深いお話がいろいろと聞けるのではないかと期待しています。

また、数週間にわたってフォロワーからのメンションに反応し続けたタイヨウくんの Twitter 運営に関する苦労話なども伺えればと楽しみにしております。


こんな「メグミとタイヨウ」の事例紹介を聴けるSIG-ARG第4回セミナーについて、詳しくは、SIG-ARG 第4回セミナー「体験型企画の参加者層を拡げるための10の方法」の紹介記事 をご確認ください。ご来場をお待ちしております。

関連リンク
ARG情報局: 10月20日 SIG-ARG 第4回セミナー「体験型企画の参加者層を拡げるための10の方法」開催
過去のメグミとタイヨウ関連記事
メグミとタイヨウ Tweet Love Story
メグミとタイヨウII Tweet Mystery - 消えたサファイアロマンの謎
メグミとタイヨウIII Tweet Fantasy - タイムラインワールド

2012年10月14日

SIG-ARG4講演内容ぷち紹介「伊豆謎」


いよいよ今週土曜日に迫ったSIG-ARG第4回セミナーで、事例紹介をいただく3件につきまして、予習としてプチ事例紹介させていただきます。最初に取り上げさせていただくのは「伊豆謎」です。

「伊豆謎」と通称されている「伊豆ぐらんぱる探検隊」「伊豆シャボテン特捜隊」は、読売テレビエンタープライズの田中宏明氏がプロデュースしている体験型謎解きアトラクションです。

それぞれ、伊豆ぐらんぱる公園・伊豆シャボテン公園で行われているアトラクションで、参加者は園内の受付でエントリを済ませたのちに、時間内に謎やミッションをクリアし、ゴールにたどり着かねばなりません。

「伊豆ぐらんぱる探検隊」はVol.1が今年3月開始。7月からはVol.2がスタートし、同時に「伊豆シャボテン特捜隊」も始まりました。参加者はファミリー層がメイン。現在までにのべ1万人以上が参加しています。

実際に「伊豆ぐらんぱる探検隊 Vol.2 トレジャーハント ~財宝“X”と幸せの女神~」へ参加してきましたので、簡単なレポートをお届けします。

伊豆ぐらんぱる公園は、伊豆高原駅からバスで約20分の場所にあるテーマパークで、休日ということもあり、家族連れで賑わっていました。

園内奥のトレジャーハント受付に行くと、隊長のジョーンズ氏が明るく出迎えます。隊長から渡されるのが、ぐらんぱる探検隊の目玉の一つであるGPS探知機。宝の近くに行くと、自動的に宝の場所のデータを受信してヒントを表示するというハイテク探知機です。実際に近くに行って宝の情報を受信している様子を撮影しました(まだ開催中ですので、ヒントの表示はぼかしています)。



まず、配布冊子にある大まかな場所の情報から園内を探し回り、近くまで来るとこのように探知機が反応します。そうして入手した詳細なヒントを元に、実際に置いてある宝箱を探す、というのが、前半のミッションです。

宝箱を見つけていくと、やがてキーワードが集まり、次の謎が明らかになっていく……ということを繰り返して、謎を解き、園内を周り、時にはミッションをこなしながら、最後のゴールを探します。

クリア率0.4%ということで、難易度はたいへん高く設定されていますが、家族連れのプレイ後の満足度も高いそうで、実際に楽しそうに園内を回ったり、受付にヒントをもらいに戻ってくる親子の姿をよく見かけました。

今回の講演では、家族連れにも楽しめる体験型アトラクションを作る秘訣や、地方テーマパークのアトラクションを運営した事によって得られた知見などを教えていただけるのではないかと期待しております。

なお、田中宏明氏は他に、会員制ホテル「エクシブ伊豆」にて、ホテルの部屋を回りながら「ホテル王の遺産」を探す体験型謎解きイベント「エクシブ秘密探偵倶楽部 “事件簿X”」や、10月13日・14日に鴨川で開催されているテレビアニメーション「輪廻のラグランジェ」のイベント「ラグりん祭り」に合わせた街歩き型の謎解きゲーム「鴨川絶対防衛ライン 〜隠された3つのメモリア〜」なども制作・運営されています。前者はリゾートに来たホテル客、後者はアニメファンと、またターゲットの異なる謎解きゲームとなります。ちょうど実施中ということもあり、実施しての生の感触もお話しいただけそうです。

そんな田中宏明さんの講演が聴けるSIG-ARG第4回セミナーについて、詳しくは、SIG-ARG 第4回セミナー「体験型企画の参加者層を拡げるための10の方法」の紹介記事 をご確認ください。ご来場をお待ちしております。

事件簿Xのクリア表彰ホテル王の部屋

鴨川リアル謎解きゲーム受付街中で情報を探す参加者たち


関連リンク
ARG情報局: 10月20日 SIG-ARG 第4回セミナー「体験型企画の参加者層を拡げるための10の方法」開催
伊豆ぐらんぱる探検隊
伊豆シャボテン特捜隊
エクシブ秘密探偵倶楽部 “事件簿X”
鴨川絶対防衛ライン 〜隠された3つのメモリア〜

2012年10月13日

リアルゲーム団体合同謎解き文化祭「謎フェス」11月3日・4日開催


体験型イベントの制作団体や個人の謎制作者が集結して、文化祭的なノリのイベントが開催されることになりました。リアルゲーム団体合同謎解き文化祭「謎フェス」は東京カルチャーカルチャーで11月3日・4日開催です。

当初は11月3日のみの開催だったのですが、チケットを売り出したところ80名×3部が10分もせずに完売。4日の追加公演が決まりました。11月4日分のチケット販売は10月14日(日)の12時からです。

このイベントは、謎解きゲームのファンが新たな謎解き制作チームを知る、今までなかった機会としても貴重ですが、なにより、近年急増した体験型謎解きゲームの制作団体の横の繋がりが生まれたという点でも重要な意味を持っています。次につながるような良いイベントとなるといいですね!

なお、会場の広さは限られていますので、本格的な謎解きイベントそのものを会場内で実施する団体は限られ、簡易的な謎解きや謎キットの物販などが多いと聞いています。こんなにいろいろな団体があるんだ、というのを知れる機会と捉えると良いのではないかと思われます。

入場チケットは前売り1000円ですが、各団体ごとに追加で参加費がかかる場合があったり、参加可能人数が限られる企画があるとのこと。詳しい注意事項は公式ページをご確認ください。

■ゲームアトラクション開催予定団体
ろじっくぱらだいす
よだかのレコード
1㎡からの脱出
ドロッセルマイヤーズ
HAT-CRi(ハテクリ)
YASAIBOWL(ヤサイボウル)
マスカレードパーティー
お化け屋敷×謎解き リアリティゲーム
ドイツゲームスペース@Shibuya

■謎販売予定団体・個人
南晃
イベンティア
RDG
TAMGRAM(タングラム)
ふじたたまみ&島田雄一
キャラメルゲームズ
バス謎製作連合
謎まめ商会

関連リンク
【 謎フェス~リアルゲーム団体合同 謎解き大文化祭 】11月3日
【 謎フェス~リアルゲーム団体合同 謎解き大文化祭 】11月4日

タカラッシュ!GP 10/14に全国6箇所でリアル宝探し


タカラッシュ!GP(グランプリ)は、賞金をかけて宝探しを行うイベントで、これまで観光地やテーマパークなどを舞台に行われてきましたが、今回、10月頭から実施されていたタカラッシュ!GPは、Webとリアルを複合した宝探しに生まれ変わりました。

Web上で計11回の宝探しが行われ、いよいよ10月14日(日)に最後となるリアル宝探しイベントが開催されます( http://www.takarush.jp/info/20121013.html )。舞台は、東京・神奈川・愛知・岡山・長野・佐賀。これまでのWeb宝探しでのポイント総計1・2・3・10・20・30位の都道府県が選ばれています。

また、今回はよりテレビゲーム的な色づけがされているのも特徴です。パンドラが神々から預かった箱を冥府の王ハデスが持ち去った、という事件から始まる物語のプロローグは、公式ページで体験版として誰でもプレイできます。ナゾを解き、実際の日本地図上をスクロールさせて宝を探す Web 上の宝探しも、とてもおもしろいテイストになっていますので、ぜひ触ってみてください。

今回の賞金総額は200万円。Web宝探しの累計ポイントで当たる賞金は今から参加しても難しいですが、最後の宝の発見者から抽選で当たる100万円はまだ可能性がありますので、挑戦してみてはいかがでしょうか。

関連リンク
賞金総額200万円宝探し:タカラッシュ!GP
タカラッシュ!GP スタッフブログ
Twitter: @takarush_king

2012年10月6日

Twitterラウンドテーブル「体験型企画の参加者層の現状」今晩開催


10月20日(土)のSIG-ARG第4回セミナー「体験型企画の参加者層を拡げるための10の方法」の開催に先立ち、10月6日(土)の23:00から、Twitterラウンドテーブル「体験型企画の参加者層の現状」を実施します。

Twitter ラウンドテーブルは、Twitter をブレスト的なツールとして活用することにより、気軽に特定の専門的なテーマの知見を広げる試みです。筋道立った議論を進めることには向いていませんが、多面的な意見を得るには効果的です。(参考:SIG-ARG twitter ラウンドテーブル1「『日本ARG』を考える」 - Togetter

今回のラウンドテーブルでは、体験型謎解きイベントやARG、その他の国内の体験型企画について、現在の参加者層はどんな人々なのかという議論から始め、それは最近広がっているのか、縮んでいるのか、それとも均衡を保っているのか、といったことを、各種資料や参加者・運営者の実感などを元に議論したいと考えています。

Twitter ラウンドテーブルへの参加は、時間に合わせて、 #SIGARG_RT4 を付けて twiiter につぶやいていただくだけで OK。SIG-ARG4 への参加不参加関係なく、どなたでも自由にご参加いただけますし、途中参加も寝落ちも全く問題有りません。お気軽にご参加くださいませ。

その他の詳細は、直前にARG情報局のアカウント @ARG_INFO で告知いたします。

なお、SIG-ARG第4回セミナーは eplus でチケット販売中(セミナーのみ1500円・セミナー+懇親会4500円)です。

(追記)
遅くまでのご参加、ありがとうございました! 「謎クラスタ」の実態に迫り、また、体験型謎解きイベントの普及上限の存在可能性についての議論が深まりました。
7日3:00までの議論を SIG-ARG Twitter ラウンドテーブル4「体験型企画の参加者層の現状」 - Togetter にまとめましたので、ご参照ください。

関連リンク
SIG-ARG第4回セミナー「体験型企画の参加者層を拡げるための10の方法」
twitter: @ARG_INFO