池袋PARCOで9月29日まで開催中のARパズルゲーム型アート展「おくびょうキュリオと孤独な絵描き」を体験しました。制作はAR謎解きゲームの「渋谷パラレルパラドックス」を開発したENDROLL社。今作は謎解きではなく、ARを使った立体パズルなのですが、周遊×ARに物語体験を載せる試みとして興味深い事例でしたので、レポートします。
池袋PARCOの8階にある特設ブースで980円を支払うと、キュリオの専用ARアプリを起動するパスコードを教えてもらえるので、そのARアプリを使ってPARCO内の周遊を行う——というのが体験の流れですが、本作は、現実とARの世界を物語でつなぐことを丁寧に行っているのが一つの特徴だと感じました。
なお、体験するには、iOS12.0以上が入ったiPhone7以降の端末が必要ですので、お気をつけください。500円で対応端末を借りられます。
まずは入り口となる特設ブースから。
訪れてみると、素敵な仮面の案内人が待っています。「アート展」を楽しむためには、専用カメラアプリが必要とのことで、アプリをダウンロードしながら、今回の「アート展」の説明を受けます。どうやら、このアート展は、年老いてから有名になった画家の最後の作品群を特別に展示するもののようです。
案内人の誘導に従って、カメラアプリを立ち上げ、受付に置かれた画家の最後の手紙をカメラが捉えた瞬間。手紙が光り始め、画家が残したメッセージがアプリに浮かび上がります。「このアート展に何か不思議なことが起こっているようですね(案内人)」
画家の友だちだったキュリオに、画家の遺作に込めた想いを最後に伝えられなかったことが心残りだったようです。
絵の「想いのカケラ」を集めることで、キュリオはそこに込められた想いを知ることができます。キュリオとともに、館内に飾られた絵画を回り、「想いのカケラ」を集めましょう。
想いのカケラは、立体パズルを解くことで集めることができます。
ARであることを活かして、色々な方向から立体パズルを眺めながら、キュリオを誘導してカケラを集めていきましょう。
このような流れで、体験は進んでいきます。
最初の丁寧な導入に、ENDROLLさんのこだわりを感じました。
渋谷パラレルパラドックスでは、AR謎解きルームが物語からは浮いていましたので、それに比べると格段にAR部分がストーリーと密に繋がっている印象です。
個人的には、渋谷パラレルパラドックスの、ARで仮想ルームの中に入り込むような体験も好きでしたが、今作の、目の前に浮かび上がった立体パズルを、自分の体を動かして様々な角度から眺めてパズルを解く体験も、楽しく遊ぶことができました。
AR表示された3Dキャラクターを、スマートフォン画面上のバーチャルパッドで操作するという手触り感が若干もどかしいものの、なかなか良いインターフェイスがないので、難しいですね。
また、AR表示されたキャラクターと会話をする際に、自分の発言時には吹き出しを投げるという演出を採用しており、なかなか面白い手触りでしたので、そちらも要チェックです。
(補足説明:「自分が台詞を話す」というのは、ゲームでは当たり前の表現です。しかし、相手の実在感が高まるAR上のキャラクターに対して、タップ一つで自分の発言がされたことになると、会話の重み/リアリティを損ねてしまうという問題がありました。その解決策として、一手間にはなりますが、吹き出しを投げさせるというのは、興味深い解決方法です)
池袋駅直結ですので、AR体験に興味のある方は、足を運んでみてはいかがでしょうか。
なにより、全身で感情を表現するキュリオがかわいいので、ぜひ会いに行ってあげてください。
なお、クリア後にアンケートに答えると、パルコ館内で使える500円分の商品券がもらえます。私は、歩き回っておなかが空いたので、特設ブースのあったレストランフロア内で、すぐに活用させていただきました。チーズ食べ放題、おいしかったです!
【関連リンク】
- おくびょうキュリオと孤独な絵描き 公式サイト
https://from.endroll.me/art/curio/ - iPhoneアプリ「おくびょうキュリオと孤独な絵描き」
https://apps.apple.com/jp/app/id1477019609
(文章:@epi_x)
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