2021年1月21日

XR謎解きエンターテインメント「code name:WIZARD Episode1 魔導書の謎と六匹の妖精」

ARグラス「Magic Leap」を使用したXR謎解きエンターテインメント「code name:WIZARD  Episode1 魔導書の謎と六匹の妖精」が、東京タワー、新宿小田急百貨店にて開催されました。
新宿小田急百貨店での開催は会期通り2021/1/21まで、そして東京タワーでの開催は2021/3/31までと期間延長されていたものの、コロナによる緊急事態宣言により残念ながら1/11で中止となってしまいました。

しかしながら、新技術を用いたとてもチャレンジングな体験型イベントでしたので遅ればせながら概要を紹介いたします。



code name:WIZARD概要

code name:WIZARDは、株式会社KAKUSINが提供する最新空間コンピューティングデバイス「Magic Leap1」を活用した、XR謎解きエンターテインメントです。Magic Leapを活用している、ということでNTTドコモが全面サポートとして入っています。


巨大テクノロジー企業「Xカンパニー」が開発した「マジックサーチャー」をつけることで、魔法を扱うことができる素質を持つ選ばれし人間【ストライダー】修練生となり、もう一つの世界「魔法世界」の謎を探究していく、というのが全体のあらすじとなっており、今回のEp1では6匹の妖精について書かれた魔導書を解き明かし、マジックサーチャーを使って妖精と契約を結ぶ、というシナリオとなっています。妖精ごとにシナリオがわかれており、全部で6つのシナリオを体験することができます。


一つのシナリオの流れとしては、周遊謎解きと、XR謎解きの2パートにわかれており、まずは魔法図書館(受付)で魔導書と地図を実際に受け取り、それらに書かれたヒントを元に会場を探索、謎解きを行うことで妖精を呼び出すための魔法陣とキーワードを導きます。

探索・謎解きが終わり魔法図書館に戻ると、マジックサーチャーを装着し、修練の間に通され、紋章に向け召喚の構えを取ることで妖精を召喚することができ、ここから妖精ごとに異なる試練を与えられます。

配布される資料はとても作り込まれたデザイン

Magic Leapのハンドジェスチャーを使って左右の手で異なる魔法を出すことができ、
それらの魔法を駆使することで試練をクリアします。
シナリオによっては複数の妖精の力を使うこともあるなど、さまざまなギミックに挑戦することができ、多少慣れが必要な部分もありますが手から魔法が出るエフェクトは、誰もが一度は体験してみたいであろうものと思えるクオリティだと感じました。
また、妖精たちも様々な特徴を持ったキャラクターで、女性にも好かれそうな子達になっています。



修練の間は広めだったのでもう少し歩き回れるかなと思ったのですが、基本はその場(一歩程度は近づいたりできる)で360度見回す形での試練だったのは今後期待したいところです。
あと、周遊型の謎解きはヒントは魔法図書館に戻る必要があり、LINEなどを使ったヒントツールは謎解き初心者の方などにとっても必要なものだと思いますので是非ご検討を(笑)

クラウドファンディングで実施されたEpisode0

このcode name:WIZARDははじまりの物語「Episode0」がクラウドファンディングにて
実施されていました。
筆者も支援させてもらって体験していたのですが、実はこの「Episode0」のクオリティが非常に高く満足度が高かったのでこちらも合わせてご紹介します。


こちらは、マジックサーチャーを使った修練のみの体験ですが2名同時に実施できました。
マジックリングという赤と青の指輪をそれぞれつけることで別の魔法を出すことができます。
そして、実際の棚に書籍や箱などが置かれた小さな部屋に入り、本を開いたり、箱を開け、魔法を当てることで妖精たちを探し出す、というものでした。
二人の異なる魔法を合わせることで現れる妖精、など部屋の中を動き回り、いろいろなギミックをこなしていくことで、本当に自分が魔法をリアルの世界で使えている気持ちになれるものでした。

また、なにより「Episode0」の良かったところは物語の導入部分だったと感じています。
Ep1では簡略化されてしまっていた、「なぜマジックサーチャーをつけるのか」「マジックサーチャーとはなんなのか」「私たち(ユーザー)はこれから何をすべきなのか」を丁寧に説明され、Magic Leapの装着方法のレクチャーまでもその物語の中に入っている、いわゆるメタに戻されるタイミングがない状態で魔法体験に入ることができた、という設計は、徹底された物語体験へのこだわりにより、ディズニーランドやUSJなどでの別世界への没入に近い体験の可能性も感じさせるものでした。

コロナの影響で現状は難しい部分も多いかと思いますが是非Ep0も再演してもらえるとよいなと個人的には思っています。

まとめ

Ep0から始まり、Ep1では周遊型謎解きと組み合わせる、6話を同じ会場で実施することでリピーター・ファンの醸成や運営負担の軽減などビジネス的なチャレンジも多くみられ、XRを使った有料のイベントとして非常にチャレンジングな取り組みであり、ARグラスや5Gなど技術の進歩に合わせ今後さらに注目される体験型エンターテインメントの一つの形であると考えます。
物語の導入の軽減化による体験感の低下(Ep0比)や周遊謎解きとXR謎解きの連携など改善される部分もあると思いますが是非今後も注目していきたいコンテンツであると思いました。

また、コロナが収束し、リアル世界での体験が活性化した暁にはまた体験できることを期待して。

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