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2019年4月5日

【ARGとの交差点】バレンタインデーから仕組まれた「名探偵コナン」のエイプリルフールイベント

ひさしぶりの【ARGとの交差点】です。
「劇場版名探偵コナン」はここ数年、双方向のプロモーションイベントに積極的ですが、2019年の今回はなんとバレンタインデーで仕込んだ内容がエイプリルフールで回収されるという長期の展開で楽しませてくれました。

きっかけは公式Twitterのこの一言。

当時は3人のキャラクターにチョコレートを送るボタンが表示されており、送ると送った相手からお礼のメッセージが送られてきます。

ところが、それだけでは終わりません。
なんと1ヵ月後のホワイトデーにこのようなツイートが。


バレンタインデーのイベントに参加したファンはワクワクしながらダイレクトメッセージを待っていたのですが、その後さらに謎めいたツイートが。


いったい4月になにが起こるのか!?
(ここまでの流れは『コダワリ女子のための異次元空間マガジン numan』の
「コナンたちからホワイトデー! トリニティバレンタインから1ヶ月♪さぁ、お返しの時間だぜ名探偵」
という記事が詳しいです)

そして4月1日、エイプリルフールの日を迎えると・・・

なんと映画の公式サイトのトップページが書き換えられてしまっています。
そして、5人の容疑者がいますが、そこに書かれた証言は情報不足で、犯人を特定できない状態。
そこで必要な情報が、ホワイトデーに送られてきたダイレクトメッセージという訳です。

ただ、バレンタインデーやホワイトデーのイベントを知らずにこのページに来た人は、犯人が特定できなくて頭を悩ませたかもしれませんね(一応総当たりはできたようですが)
このあたりは、長期間の展開が逆に分かりにくさを呼んでしまった部分でもあり、非常に悩ましい点ではあります。

なお、謎解きの答え合わせは公式サイトで行われていますので、そちらもご覧ください。

「劇場版名探偵コナン」のプロモーションは年を追う毎に双方向性の高い、凝ったものになってきていますが、そのうち本格的なARGとかやってくれないかなあ、と期待したい所です。

【関連リンク】
(文章:石川淳一)

2016年6月15日

【ARGとの交差点】VR ZONE体験録

はじめに

ARGの魅力の1つは物語の世界に入り込んだような体験ができることですが、最近話題のVRゲームも手法こそ違いますが同じように物語世界に入り込んだような体験ができるエンターテイメント。
気になる!ということで、バンダイナムコエンターテイメントが運営するVRエンターテイメント施設『VR ZONE Project i Can』のアトラクションを体験してきましたのでレポートいたします。


予約必須!?

まだこの施設、期間限定OPENということで、予約制になっています。
毎日、午前0時に1か月(30日)先の1日分の予約が解禁される仕組みになっていますので、体験したいという方はまず公式サイトで予約しないといけません。
体験は予約した時間で、およそ80分遊ぶことができます。
1アトラクション6分~14分で、6/9現在6つのアトラクションがありますので、頑張れば時間内に全部体験できるかもしれません。

場所と時間


場所は、ガンダムの立像で有名なお台場のダイバーシティの3F。
ゆりかもめなら「台場駅」から徒歩5分、りんかい線なら「東京テレポート駅」から徒歩3分です。

体験できる内容と料金

料金の支払いは、バナパスポートというSuicaのようなカードで支払います。
まず、入り口でこのバナパスポート(300円)を購入し、アトラクション料金用のお金をチャージします。
後から返金できませんので、とりあえず絶対体験するというものの料金だけチャージし、残り時間の様子を見て後で追加チャージするのがよいと思います。

体験できるアトラクションと料金は以下の通りです。
①スキーロデオ 700円
②リアルドライブ 700円
③高所恐怖SHOW 1,000円
④脱出病棟Ω 800円
⑤トレインマイスター 700円
⑥アーガイルシフト 700円
それぞれどんなアトラクションかは以下の公式サイトをご覧ください。
https://project-ican.com/#lineup

今回はこの中から2つのアトラクションをご紹介します。

脱出病棟Ω

本当に襲われるVRお化け屋敷!ということで体験してきました。
2~4人で一緒に体験するお化け屋敷です。

※以下、ネタバレも含みますのでお気を付けください。



このVRお化け屋敷は椅子に座って、ヘッドマウントディスプレイを装着して体験するのですが、
その没入感を上げるため、全員車椅子に乗っているという設定です。
なるほど!その手があったか!と思いました。

ARGのように現実世界がゲームフィールドになるわけではなく、コンシューマーゲームのように自分がゲームの世界に入るわけなので、どうしても作り物のゲームの世界に入りますよ、という心構えができてしまうものですが、こういった没入感を上げる演出が随所に施され、さらに鮮明な視界、環境音が伴うと、自分でこれはゲームなのだと分かってても、もう廃病棟にぽつんと取り残された現実しか感じられなくなってしまいます。

椅子には電動車椅子みたいなレバーがついていて、これを使って前進・後退を操るのですが、
ゆっくりしか動かず、「こんなにゆっくりじゃオバケから逃げられないじゃん!?」と、最初からドキドキです。
入り口に「暴力シーンやグロテスクな表現が含まれます。ご注意ください。」と書かれているだけあって、廃病棟の中は血らしき跡がそこら中にあってめちゃくちゃ怖いです。
さらに殺人鬼らしき謎の人物が凶器を片手に襲ってくるので、「もう勘弁してくださいっ!!」となることうけあい。

このゲームの最後に私がどんな結末を迎えたかはここでは書きませんが、これは怖いものキライな人ならトラウマになること間違いなし!
本当に面白かったです!

アーガイルシフト

美少女と一緒に巨大ロボを操縦して戦える!という、男の子の夢が詰まっていると話題のゲーム。
こちらは1人ずつ体験できるタイプのゲームでした。

※以下、ネタバレも含みますのでお気を付けください。



コックピット風のシートに座って、ヘッドマウントディスプレイを装着。
サイバーな空間に放り出され、パイロット認証が行われます。
サイバーパンクでのサイバースペースにジャックインするような感じでしょうか。

認証が終わると、回りの風景が開けて、自分はコックピットに座っています。
コックピットの壁面はシースルーで、おそらくロボットのカメラで外が見えるタイプのもの。
周りには巨大なロボットが並んでおり、ここがロボットの格納庫だということがわかります。
視線を動かすと、ターゲットアイコンも動くのですが、周りのロボットなどにあわせるとそのロボットのパイロットが映し出されます。

そして、美少女戦闘サポートAI「アイネ」が現われます。
この娘、なにげに露出度が高い上に、すっごい近寄って来るのですが、VRゆえの環境音や立体感、そしてこっちを見てくる視線等から、存在感が半端なく、ゲームだと分かっていてもドギマギしてしまいます。スゴイ!

で、どうやらこの格納庫は巨大な飛行輸送船だったらしく、格納庫の床のハッチが開き、次々と機体が射出されていきます。
自分もガタンという衝撃とともに降下開始!
スゲー!オレ今巨大ロボを操縦している!という感覚が味わえます。
空中での敵機との戦闘も楽しい!最高です!
子供の頃から夢見ていた巨大ロボに乗るという体験ができるというのは、すごいことだと思います!

その他気づいた点など

やはりVRの面白いところは360度見れるところだと思いました。
こればっかりは大きなテレビでも勝てないところで、巨大なキャラクターを見上げたりするなんてことは、テレビゲームではできない体験だと思います。

あと周りの環境やキャラクターの存在感は、うまく演出すれば簡単に脳が騙されてしまいますね。
扇風機で風を顔に当てたり、椅子が揺れたり、視覚・聴覚以外の演出をされるとリアル感が違うなと感じました。将来、プレイステーション対応VR扇風機なんてものが発売される日がくるかもしれませんね。


体験型エンターテイメントへの影響


VRでできること、できないこと、ARGなどの体験型エンターテイメントとの比較研究はこれからどんどんされていくと思います。VRなら、ARGと違ってどんな環境の中にもプレイヤーを放り込むことは可能ですし、デジタルキャラクターが最高のビジュアルで最高の演技を世界中のプレイヤーに対して演じてくれるのでしょうけど、触ることのできないそのVR世界の演出に対してやっぱりどこかで慣れやマンネリは出てくるような気はします。これはどんなジャンルについても言えることだとは思います。

ただ、ARGとVRの組み合わせというようなハイブリッドなことをやられると、もうプレイヤーは完全に現実を見失う体験ができてしまうのではないかなと思いました。花沢健吾のルサンチマンの世界ですよね。
家庭用VRで、毎夜架空の電脳都市にダイブインして、世界の秘密の鍵を握る謎を追う…というような生活を送りたいです。

これからどんなVRゲームが登場するのか、本当に楽しみです。

(文章:H.M.)


関連リンク

2015年6月2日

【ARGとの交差点】『ニンジャスレイヤー』の作者は誰?

ARG的な演出・手法は近年エンターテイメント業界のあらゆるところで活用され、成功をおさめています。
前回も書いていますが【ARGとの交差点】では、ARG-SIGメンバーのアンテナに引っ掛かった注目の作品、厳密にはARGではないけど参考になりそうなものをARGの視点から紹介・解説していきたいと思います。

今回のお題は『ニンジャスレイヤー』。
書籍は60万部を突破し、漫画は出版社を越えて3誌で連載、ニコニコ動画などでアニメも放送中です。
「これってARGと関係あるの?」という意見もあるかと思いますが、その成り立ちにまつわる見せ方について注目しております。

ニンジャスレイヤーとは?
ブラッドレー・ボンドとフィリップ・ニンジャ・モーゼズのアメリカ人2人によって書かれた小説、とされています。
それを2010年から本兌有、杉ライカを中心とした有志(翻訳チーム)によって日本語訳がTwitter上に連載されました。
その書籍版がエンターブレインから発売されたのは2012年です。

ちょっと間違った日本観と、独特の翻訳、そしてさまざまな特殊能力を持った忍者たちと主人公ニンジャスレイヤーによる復讐劇のエンターテイメント性の高さから多くのファンを虜にしました。

「この原作者の日本観間違ってるwでも面白い!」と思って原作についてネット上で検索してみますが、あまり情報は見つかりません。
このアメリカ人の原作者2人とアメリカ版の原作は本当に存在していたのでしょうか?
原作に関する情報を以下に少しまとめてみました。


●アメリカで出版されたニンジャスレイヤーについての紹介サイトのアーカイブ
2002年に存在していたようです。翻訳チームのメンバーが当時作ったのでしょうか?
http://web.archive.org/web/20021204015543/http://www.nnc.or.jp/~snah/forge/ninja/

●ニンジャスレイヤーのmixiコミュニティ
2005年から運営されているようです。
http://mixi.jp/view_community.pl?id=467346

●原作のサイトのアーカイブ
こちらは2011年からのようです。
http://web.archive.org/web/20110427090145/http://ninjaslayer.onlinewebshop.net/

●SFセミナー2012のニンジャスレイヤー翻訳チームインタビュー
http://togetter.com/li/298013

●原作者2人のインタビュー動画
http://www.nicovideo.jp/watch/sm26234942


原作者が本当にいるのかどうか?翻訳チーム自身が本当の原作者なのか?
その真偽は定かではありませんが、ニンジャスレイヤーが面白い作品であることは間違いありません。
2002年から仕込んでたなんてそんなことがあるのでしょうか?いや、きっと原作は存在していたに違いありません!
もしかすると、原作に関するエビデンスが今後も見つかるかもしれません。そういったところもニンジャスレイヤーの魅力の1つなのだと思います。
楽しみに待っていましょう。

(文章 H.M.)

関連リンク
ニンジャスレイヤー物理書籍公式サイト
『ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン』公式サイト
ニンジャスレイヤー - Wikipedia

2015年5月27日

【ARGとの交差点】『キリンチューハイ ビターズ』の極秘資料?

【ARGとの交差点】では、ARGそのものではないけれど、現実空間を使った物語体験や、フィクションが現実空間を侵食していくような体験を与えてくれるさまざまな事例を、これも新旧関係なく取り上げてみたいと思います。1回目の今回は『キリンチューハイ ビターズ』のプロモーションです。

『キリンチューハイ ビターズ』といえば、「『とりあえずビール』を『とりあえずチューハイ」に』」というキャッチコピーや、チューハイ事業部を謀反と呼ぶビール事業部のCMなど、ある意味ビール会社としてどこまで本気なのか分からないネタで話題となった商品ですが、最近「ビターズ酎ハイ事業部の極秘資料編」というスペシャル動画が公開されています。
この動画は、ビール事業部がチューハイ事業部の極秘資料を手に入れるという内容なのですが、おもしろいのは公式サイトで実際にその極秘資料のパワーポイントファイルを本当にダウンロードできるという点です。それまでフィクションだったはずのCM上のビール事業部と同じ体験をリアルにできてしまう訳です。

筆者もそうですが、自分が見てみようと思ってダウンロードしているので、つい普段なら読み流してしまうような商品の特長をちゃんと読んでしまうんですよね。
しかもこのパワーポイント資料、日本マイクロソフトなどで活躍された方が作成しているガチな内容。資料を作る際のポイントなどがノート部分に記されていて、企画書を作る人にとっても有用なテクニックまで学べてしまうというオマケ付きです。
ちなみにパワーポイントを持ってない人やスマホの人も、公式サイトから動画を見ればちゃんとオンライン版で見ることができますのでご安心ください。

(文章:石川淳一)

関連リンク
キリンチューハイ ビターズ公式サイト
キリン ビターズで"謎の極秘資料"ダウンロード!この資料を作ったのは誰か?(オルタナティブ・ブログ)