2008年4月から2009年3月までの約1年間にわたって開催されたARGOSI(Alternate Reality Games for Orientation,Socialisation and Induction)の結果報告が行われています。
この試みはボストン大学をはじめとして、マンチェスターメトロポリタン大学、オックスフォード大学、ブライトン大学などからコアメンバー6名と学生により編成されたプロジェクトチームによって制作・運営が行われました。
OSIの名称通り、社会的側面やオリエンテーションの部分に注力したARGとして設計されているようです。
実施されたARGの構造は単純で、「ストーリーサイト」、「チャレンジサイト」、「コミュニティサイト」の3種を基点として展開する内容だったようです。
「Final Report」によるとトータルの参加人数は173名で、そのうちの13%にあたる23名がアクティブな参加者だったとのこと(「Evaluation Report」によると、チャレンジを10以上コンプリートしたプレイヤーは5人(5%)、1〜9以上コンプリートしたプレイヤーは18人(10%)、1つもコンプリートしなかった人が150人(87%)となっています)。
また、学生の参加を促すためにTINAG(This Is Not A Game:「これはゲームではない」というARGの基本要素)を除外したことや、オンライン・オフラインの安全性やケアについても注意を払う必要があることなどが報告されています。
さらに、"The true ARG(本格的なARG?)"は教育を目的としたARGには向かないのではないか、ということも記載されています。前述したTINAGの扱いや、参加者のモチベーションの置き所をどこにするのか(「ゲーム」という部分で学習目的の参加者がモチベーションを維持し続けることができるのかどうか)といったことも考慮する必要があるようです。
全体的に見てARGOSIプロジェクトは成功を収めたようで、ARGに関する様々な考察も含めて見所満載の報告となっています。
ぜひ一読してみてください。
記事元
Alternate Reality Games for Orientation,Socialisation and Induction
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