2012年9月22日

制作者インタビュー:東京ボウズ・HAT‐CRi・RDG

ここ数年で、体験型謎解きゲームを様々な団体が制作するようになり、最近では、毎週末、いろいろなイベントを楽しめるようになってきています。
ぱっと見では、似たようなイベントのように見えてしまいますが、実際には様々な想いがあって、それぞれ大事にしていることがありつつ、制作されているはず。
それを知りたくなり、3つの団体へインタビューしてきました。メモから原稿を起こしているため、文体が硬くなっていますが、ご本人たちは皆とても楽しい方々です。

東京ボウズ


「謎解き学園事件簿ファイル3」は
横浜の重要文化財の洋館で開催
学園の廊下をさまよう二宮さん
東京ボウズさんは、式根島で宝探しやBBQをする合宿イベント「式根島宝探し」を始めとする楽しいイベントを企画している制作集団で、最近では専業化したこともあり、毎月複数のイベントを企画されています。「謎解き学園事件簿ファイル3」の後に、コアメンバーであるふーちャんひろぼうずよっちゃんのお三方に話を伺いました。

−− 東京ボウズの始まりは?
東京ボウズは、元々 mixi のコミュニティで、ドロケイなど年数回のイベントをサラリーマンをやりながら企画していた。2005年に式根島に行くイベントを実施したが、その翌年にもっとアトラクションのようにしようと、宝探し要素を追加し、それ以降、式根島宝探しとして続けている。

−− 体験型イベントを積極的に制作するようになった経緯は?
2010年2月にバレンタイン企画としてチョコ刑事の1を行い、好評だったので、翌2011年2月にチョコ刑事の2を行ったところ、参加者の中に、としさん(@10s4, リアルイベントカレンダーの中の人)が居た。その年の5月に行った式根島宝探しにも、としさんに来ていただけて、とても面白かったと謎解きクラスタに宣伝していただいたのをきっかけに、謎解きイベントを積極的に制作するようになった。

2011年9月にリアルクエストシリーズを、2011年11月に謎解き学園シリーズを始めて、今に至る。

−− 東京ボウズを会社化された経緯なども。
時間をかけて、やりたいことをやりたいと、勤めていた会社を辞めて、ふーちャん・ひろぼうず・よっちゃんの3人で2011年8月に会社を作った。
最初の月は手取り一人一万円からの始まりだったが、今はなんとか回りそうなところまで来ている。

−− 大事にしていることは?
まず、自分たちがやりたいと思うことをやること。これやったら面白いよね、というネタを実際にやってみる。
謎解きだけにこだわっているわけではなく、多くの人に楽しんでもらえることをやりたい。例えば、謎解きをきっかけに式根島宝探しに来ていただいた人が、結果として式根島での体験そのものを楽しんでくれれば嬉しい。
謎解きという要素の中では、皆に謎解きの達成感を味わって欲しい。制限時間も調整がきくときには柔軟に対応して、皆が最後まで楽しめるようにしている。

−− 東京ボウズさんのイベントはとにかくみんなでワイワイ楽しいという印象があります。
人と深く関わりたいと思っている。参加者の皆と仲間になりたい。
また、どうしても笑いを取りに行ってしまう。シリアスなものを作っていても、笑えるポイントを細かく入れてしまう。

−− 制作は3人でどんな風に進めるのですか?
ボウズ会議というものがあり、そこで皆で面白いと思うことを言い合って作り上げている。
謎作りはふーちャんが担当することが多い。また、児童館で勤めていた経験もあって、
みんなで楽しめる遊びを考えるのもうまい。

−− 他にボウズさんの特徴にはどんなことがあるでしょう。
スタッフも参加者も女子率高くて、皆可愛いことかな?(笑)

東京ボウズは、謎解き系以外にもアウトドア系など、傾向の違うイベントも企画しているが、それぞれに別の常連さんが居るところも特徴的かもしれない。山中湖での謎解きイベントでは、両者が混じって、新たな出逢いがあったようだ。

−− 最後に、野望を教えてください。
体験型謎解きゲームを底上げしていきたいと思っている。

また、色々なところで色々な企画をやりたい。面白い会場をどんどん使いたい。
大規模なイベントにもチャレンジしていきたいし、でも、小規模なイベントも大事にしていきたい。

−− ありがとうございました。

HAT-CRi(ハテクリ)


「DATSUGOKU」より、手錠を構えた美人看守
HAT-CRi(ハテクリ)さんは2011年9月に最初のイベント「ナゾ×コウエンジ ~怪盗Rendowからの挑戦」を実施した後、クォリティの高い謎からファンを増やしている新進のナゾ制作団体です。第3弾イベント「DATSUGOKU」の懇親会会場で、ハテクリの代表の 5103 にお話を伺いました。

−− HAT-CRi を立ち上げた経緯から教えてください。
リアル脱出ゲームに参加して、楽しかったものの、もしかしたら自分でもできるんじゃないかと思ったのがきっかけ。
自分が面白いと思うことを存分にやってみたいと思った。

−− 制作体制は?
ストーリーとナゾは自分、あとはそれぞれスタッフにお願いしています。

−− 大切にしていることはなんですか?
謎解きイベントはたくさん実施されているので、自分が参加してみたいと思う世界観にこだわっている。
あとは、世界を体験できるコンテンツ作り。

−− 世界観というのは、物語とはまた違うものですか?
物語をがっちり作ると、人それぞれ感じ方が違うので難しい。
それよりも、特異な空間を用意することに注力すれば、参加者一人一人がそれぞれの体験をしてくれる。

−− 確かに「DATSUGOKU」では牢獄体験を楽しめました。最後に、何か野望があれば。
新しいエンターテイメントを作りたい。

−− ありがとうございました。


RDG


「魔王40人くらい」より、賢者さま(虹組キララさん
アトリエ兼撮影スタジオのユニークな会場で開催
RDGさんは、全員協力型のとにかくボリュームのある体験型謎解きゲームを特徴とした制作集団です。代表作は、時間ループ物を題材とした2011年10月の「エンドレスループ~すべてがLになる~」、RPGをモチーフとした2012年2月の「勇者25人くらい」など。最新作「リアルクローズドサークルゲーム2」の打ち上げ会場で、三月さんを中心に、RDGのメンバーの皆さんにインタビューさせていただきました。

−− RDG を始めたきっかけは?
リアル脱出ゲームの「図工室からの脱出」のような全員協力型の体験型謎解きゲームが好きだったが、だんだんチーム戦が多くなって全員協力型が少なくなったので、それなら自分で作ろうと思って始めた。

リアルゲームに興味のある「あんたがた(VIPPER のあんたがたに挑戦します)」のゲームマスター経験者の知り合いで始めた。
2010年秋にリアルクローズドサークルゲームの企画を開始し、年明けに実施したのが始まり。

−− 現在のコアメンバーは?
主宰とディレクションが三月さん。(いわゆる演劇でいう)制作がMARINAさん。謎制作がちゃわさん一手さん

−− 大事にしていることは?
謎を解けないクラスタも楽しめること。
体力を使うとか、素敵なポエムを読むとか、折り紙を折るとか、寿限無を暗誦するとか、各自の得意分野を生かして、謎を解かなくても参加することで楽しめるように気をつけている。
勇気が大事であって、誰もが勇者になれることが重要。これは、現地に行くだけで勇者になれるという、「あんたがた」のエッセンスでもある。

また、全員協力型も大事にしていきたいと思っている。
全員協力型で皆に楽しんでもらおうとすると、色々な場所で並行して出来事が起こってしまうので、全部を把握できなくなるのが弱みではあるが、仕方がない部分かと思う。公演後のネタバレブログを早く出すことで対応している。

スタッフが面白がれればOK。茶番大好き。お客さんが変なことをしてもしてもらって、それを皆で眺めてみたい。それは、お客さんが勇者になるということでもある。

−− 今後の野望は?
全国制覇して、世界を救いたい。

−− 個人的な野望もありますか?
美少年ハーレム(三月さん)
白衣着なくていい公演をしたい(一手さん)
黒字化したい(MARINAさん)
人類皆眼鏡! …というのは冗談としてw 謎なしでプレイヤー側の自由度が高くて非日常を体験できる遊び。大袈裟に言うと口裂け女くらいの知名度になる都市伝説を作りたい(ちゃわさん)

−− ありがとうございました。


三団体とも、それぞれ特色のある体験型謎解きイベントを実施されているのですが、お話を伺ってみると、いずれも自分が体験してみたいイベントを作ろうとしているという動機は共通のものでした。それぞれが大切にしているポイントを持って次々とイベントを創っていくことで、層の厚みが出てきているのだと感じます。今後、どのように進化していくのか、楽しみです。

体験型イベントの制作者はまだまだたくさんいらっしゃいますので、また機会がありましたら、こうしたインタビューをしていきたいですね。話を聞いてみたい制作者のリクエストなどもいただければ、参考にさせていただきます。

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