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2019年8月2日

Twitterを使ったイマーシブシアター補完の試み『speakeasy OZ presents GRAND OPENING PARTY』

2019/07/28に都内某所で行われたイマーシブシアター『speakeasy OZ presents GRAND OPENING PARTY』。
1回の参加者20名、4回のみ公演という小規模な舞台ではありましたが、逆に小規模なりの試みをTwitterを絡ませることで行っていたので、簡単に紹介したいと思います。

1つはネタバレ完全OKだということ。
今後の再演が予定されていないこともあってか、公演で起こった事について、すべてオープンにしてよいとの姿勢です。



もともと、複数の物語の流れがあるイマーシブシアターは複数回数参加しないと、その全容が分かりにくいのが欠点です。
今やイマーシブシアターの代表格と言えるニューヨークの『Sleep No More』では、元ホテルのビルをまるまる貸し切り。1回の公演の中で同じ内容が複数回行われ、かつ常設公演なので二度目以降の参加の敷居も低く、複数の流れがあってもそれなりに楽しむ事ができます。

しかし、『Sleep No More』のような形態を取れる公演はめったになく、多くのイマーシブシアターは限られた期間、限られた広さの中で上演するしかない訳です。
そうなってくると、複数回参加したくてもチケットが売り切れたり、スケジュールの都合で参加できない場合が起きやすく、結局物語の全容が分からないままという事態になりかねません。

今回Twitterでのネタバレが全面OKになったおかげで、当日見れなかった他のルートの情報を参加者からフォローしてもらい、ある程度の内容をTwitter上で知ることができます。もちろん没入感は大幅に落ちますが、他ルートを見れずにもやっとした気持ちを抱えたままであるよりはよほどいいのではないでしょうか。



もう1つは、お芝居と絡む形でTwitterを使ってトランスメディア的に物語を補完している点です。
会場のサイズや予算規模から同時多発的なイベントが限られる小イベントでは、会場だけでできる物語の広がりはどうしても限られてしまいます。『speakeasy OZ presents GRAND OPENING PARTY』でも、使われる場所は、観客が通常入れないステージを含め4カ所しかありません。

https://twitter.com/BarOz2019/status/1150731755357425667より

その中で物語の幅を広げるための一つのアプローチとしてTwitterが使われている訳です。



詳しい流れはtogetterにまとめていますので、興味ある方はそちらをご覧ください。

これらの試みも含めイマーシブシアターとして成功しているかといえば、正直、上手くいってない部分も多々あったとは思います。
しかし、ようやく活発になってきた日本のイマーシブシアターでこのようなチャレンジした意義はあるのではないでしょうか。

『speakeasy OZ』では10月に次の公演があるようですが、今回の経験を活かして、より素晴らしいイマーシブシアターが開催されることを期待しています。

 【関連リンク】
(文章:石川淳一)

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