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2016年6月15日

【ARGとの交差点】VR ZONE体験録

はじめに

ARGの魅力の1つは物語の世界に入り込んだような体験ができることですが、最近話題のVRゲームも手法こそ違いますが同じように物語世界に入り込んだような体験ができるエンターテイメント。
気になる!ということで、バンダイナムコエンターテイメントが運営するVRエンターテイメント施設『VR ZONE Project i Can』のアトラクションを体験してきましたのでレポートいたします。


予約必須!?

まだこの施設、期間限定OPENということで、予約制になっています。
毎日、午前0時に1か月(30日)先の1日分の予約が解禁される仕組みになっていますので、体験したいという方はまず公式サイトで予約しないといけません。
体験は予約した時間で、およそ80分遊ぶことができます。
1アトラクション6分~14分で、6/9現在6つのアトラクションがありますので、頑張れば時間内に全部体験できるかもしれません。

場所と時間


場所は、ガンダムの立像で有名なお台場のダイバーシティの3F。
ゆりかもめなら「台場駅」から徒歩5分、りんかい線なら「東京テレポート駅」から徒歩3分です。

体験できる内容と料金

料金の支払いは、バナパスポートというSuicaのようなカードで支払います。
まず、入り口でこのバナパスポート(300円)を購入し、アトラクション料金用のお金をチャージします。
後から返金できませんので、とりあえず絶対体験するというものの料金だけチャージし、残り時間の様子を見て後で追加チャージするのがよいと思います。

体験できるアトラクションと料金は以下の通りです。
①スキーロデオ 700円
②リアルドライブ 700円
③高所恐怖SHOW 1,000円
④脱出病棟Ω 800円
⑤トレインマイスター 700円
⑥アーガイルシフト 700円
それぞれどんなアトラクションかは以下の公式サイトをご覧ください。
https://project-ican.com/#lineup

今回はこの中から2つのアトラクションをご紹介します。

脱出病棟Ω

本当に襲われるVRお化け屋敷!ということで体験してきました。
2~4人で一緒に体験するお化け屋敷です。

※以下、ネタバレも含みますのでお気を付けください。



このVRお化け屋敷は椅子に座って、ヘッドマウントディスプレイを装着して体験するのですが、
その没入感を上げるため、全員車椅子に乗っているという設定です。
なるほど!その手があったか!と思いました。

ARGのように現実世界がゲームフィールドになるわけではなく、コンシューマーゲームのように自分がゲームの世界に入るわけなので、どうしても作り物のゲームの世界に入りますよ、という心構えができてしまうものですが、こういった没入感を上げる演出が随所に施され、さらに鮮明な視界、環境音が伴うと、自分でこれはゲームなのだと分かってても、もう廃病棟にぽつんと取り残された現実しか感じられなくなってしまいます。

椅子には電動車椅子みたいなレバーがついていて、これを使って前進・後退を操るのですが、
ゆっくりしか動かず、「こんなにゆっくりじゃオバケから逃げられないじゃん!?」と、最初からドキドキです。
入り口に「暴力シーンやグロテスクな表現が含まれます。ご注意ください。」と書かれているだけあって、廃病棟の中は血らしき跡がそこら中にあってめちゃくちゃ怖いです。
さらに殺人鬼らしき謎の人物が凶器を片手に襲ってくるので、「もう勘弁してくださいっ!!」となることうけあい。

このゲームの最後に私がどんな結末を迎えたかはここでは書きませんが、これは怖いものキライな人ならトラウマになること間違いなし!
本当に面白かったです!

アーガイルシフト

美少女と一緒に巨大ロボを操縦して戦える!という、男の子の夢が詰まっていると話題のゲーム。
こちらは1人ずつ体験できるタイプのゲームでした。

※以下、ネタバレも含みますのでお気を付けください。



コックピット風のシートに座って、ヘッドマウントディスプレイを装着。
サイバーな空間に放り出され、パイロット認証が行われます。
サイバーパンクでのサイバースペースにジャックインするような感じでしょうか。

認証が終わると、回りの風景が開けて、自分はコックピットに座っています。
コックピットの壁面はシースルーで、おそらくロボットのカメラで外が見えるタイプのもの。
周りには巨大なロボットが並んでおり、ここがロボットの格納庫だということがわかります。
視線を動かすと、ターゲットアイコンも動くのですが、周りのロボットなどにあわせるとそのロボットのパイロットが映し出されます。

そして、美少女戦闘サポートAI「アイネ」が現われます。
この娘、なにげに露出度が高い上に、すっごい近寄って来るのですが、VRゆえの環境音や立体感、そしてこっちを見てくる視線等から、存在感が半端なく、ゲームだと分かっていてもドギマギしてしまいます。スゴイ!

で、どうやらこの格納庫は巨大な飛行輸送船だったらしく、格納庫の床のハッチが開き、次々と機体が射出されていきます。
自分もガタンという衝撃とともに降下開始!
スゲー!オレ今巨大ロボを操縦している!という感覚が味わえます。
空中での敵機との戦闘も楽しい!最高です!
子供の頃から夢見ていた巨大ロボに乗るという体験ができるというのは、すごいことだと思います!

その他気づいた点など

やはりVRの面白いところは360度見れるところだと思いました。
こればっかりは大きなテレビでも勝てないところで、巨大なキャラクターを見上げたりするなんてことは、テレビゲームではできない体験だと思います。

あと周りの環境やキャラクターの存在感は、うまく演出すれば簡単に脳が騙されてしまいますね。
扇風機で風を顔に当てたり、椅子が揺れたり、視覚・聴覚以外の演出をされるとリアル感が違うなと感じました。将来、プレイステーション対応VR扇風機なんてものが発売される日がくるかもしれませんね。


体験型エンターテイメントへの影響


VRでできること、できないこと、ARGなどの体験型エンターテイメントとの比較研究はこれからどんどんされていくと思います。VRなら、ARGと違ってどんな環境の中にもプレイヤーを放り込むことは可能ですし、デジタルキャラクターが最高のビジュアルで最高の演技を世界中のプレイヤーに対して演じてくれるのでしょうけど、触ることのできないそのVR世界の演出に対してやっぱりどこかで慣れやマンネリは出てくるような気はします。これはどんなジャンルについても言えることだとは思います。

ただ、ARGとVRの組み合わせというようなハイブリッドなことをやられると、もうプレイヤーは完全に現実を見失う体験ができてしまうのではないかなと思いました。花沢健吾のルサンチマンの世界ですよね。
家庭用VRで、毎夜架空の電脳都市にダイブインして、世界の秘密の鍵を握る謎を追う…というような生活を送りたいです。

これからどんなVRゲームが登場するのか、本当に楽しみです。

(文章:H.M.)


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