2015年7月22日

【ARG的ブックガイド】ゲームデザイナー向け翻訳本とARG

偶然だとは思いますが、そんなに数の多くないゲームデザイナー向けの翻訳本で、限定的ながらARGについて触れているものが立て続けに2冊出ましたので紹介したいと思います。

中ヒットに導くゲームデザイン
Tracy Fullerton
ボーンデジタル
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まずは『中ヒットに導くゲームデザイン』。ゲームデザインを総合的に網羅した書籍ですが、「デザイナーの視点」いうコラムがあり、その中にARGのゲームデザイナーであるJane McGonigalとElan Leeがどのようにゲームデザインを考えているかの記事が掲載されています。
コラムは各2ページと決して多くはないですが(あと、翻訳が今一つこなれていない感がありますが)、特にElan Leeが『I Love Bee』の3週目の失敗について書いた内容は興味深いです。


ゲームデザイナーのための空間設計 歴史的建造物から学ぶレベルデザイン
クリストファー・トッテン Christopher W. Totten
ボーンデジタル
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2冊目は『ゲームデザイナーのための空間設計 歴史的建築物から学ぶレベルデザイン』。
日本でレベルデザインの本が出るのも珍しいですが、その第11章が「現実世界を舞台にしたレベルデザイン」という内容で、ARGなど現実空間を舞台にしたゲームの考察を行っています。
レベルデザインの視点からのかなり専門的な分析なので、初心者が即ARGに活かすのは難しい内容ですが、その分歯ごたえのある考察になっています。

いずれの書籍も、ARGのためだけに買うには分量の割に高すぎる本ですが、ゲームデザインそのものにも興味がある方は、非常に役に立つ内容が満載なのでオススメです。
(文章:石川淳一)


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